海外移住への第一歩
日本国籍の方で、海外で起業をされたい、子供に英語を習得させたいと海外移住を一度は考えたことがあるのではないでしょうか。恋愛し結婚し、その配偶者の方の国に移住する場合を除いては別の国に移住することはかなり困難なことだと思います。
まず最初に、海外に移住するには適切なビザが必要になります。希望の国で起業したり不動産投資をされたい方は、「投資による居住プログラム」として知られることが多いゴールデンビザを考慮されるのが良いかも知れません。これは個人が特定の国で一時的または永続的な居住権を取得し、そこで生活し働くことを可能にするビザです。投資には住宅購入や会社設立、寄付などが含まれており、取得者がその国に常にいる必要さえない場合もあり、短期滞在を希望するものの、永住するつもりはない人々にとって、このビザは有用な選択肢となると思います。
アメリカには外国人投資家がグリーンカード(永住権)を取得するための道を開く「EB-5」ビザプログラムがあり、欧州では債務危機時にゴールデンビザが利用できるようになりました。但し、最近欧州各国は住宅値上がりや住宅所有者の不在、汚職疑惑への対応を迫られる圧力の高まりを受け、ゴールデンビザを段階的に終了したり、政府がプログラムを取りやめる国々が増えています。
2024年に入り、欧州各国やオーストラリアでゴールデンビザに関する事情に様々な変化が見られます。英国とアイルランド、オランダ、ギリシャ、マルタは、ゴールデンビザまたは同等の政策を取りやめるかルールを厳格化しており、スペインも4月、国民が利用できる手頃な価格の住宅を増やすため、ゴールデンビザプログラムを打ち切ると発表しています。欧州でも特に人気のポルトガルでは、不動産投資を通じたゴールデンビザの申請ができなくなっている。欧州以外では、オーストラリアが500万オーストラリアドル(約5億円)を超える投資を行う個人を対象とした申請手続きを1月に一時停止しています。
アメリカでは、「EB-5」ビザプログラムの他、大学で学士号、大学院で博士号、修士号を取得した後、仕事が見つかったら就職先の企業にスポンサーになってもらい、三年間有効の「H1B」ビザを申請することも可能になります。H1Bビザは、一度のみ延期可能で、移民ビザと分類されており勤務先の企業を通しグリーンカード(永住権)を申請できます。